初めての人は初めまして、2度目の人は二度目まして、ゲッサンにドはまりしてしまったぴんぷくです。
前回の記事の続きなのでまだ読んでないよって方は前回の記事を先に読んで頂ければと思います。
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春日未来の魅力と「面白い作品の主人公大体アスペ説」 - ぴんぷくの限界オタク日記
前回の記事で書いたこと
①最高の主人公は大体アスペ
②そして春日未来は最高のアスペ主人公
➂未来はなんでも楽しむ天才
④決意と行動の速さが異次元
⑤無茶ぶりをもろともしない最強のメンタル
⑥未来を仲間として、そしてライバルとして認めた静香
ざっくりこんな感じの内容で、春日未来がいかに最高のキャラクターであるかについて書きました。ちなみに未来の魅力についてはまだまだ語り切れていないので、あいだあいだに入れて行こうと思っています。
今回は「最上静香」というキャラクターについての話をメインにすると共に「ゲッサン」と言う作品のテーマについて自分なりの解釈を書こうと思っています。
・静香の"夢"とそれを取り巻く環境
静香の過去についてちゃんとした説明があるのは実は結構先の2巻の8話です。
1巻の時点でも静香の過去を示唆する描写が多々ある為、なんとなく察する事ができるのですが。静香の過去を先に明確にしておく方が静香の行動や気持ちを理解しやすい為ここだけ一端2巻8話など先のコマからの抜粋が多めです。
その上で少しだけストーリーも進めて静香の過去について整理したいと思います。
それでは静香の過去の話から行きましょう。
静香は小さいころからアイドルが好きでアイドルになる事を夢見ていました。
しかしそれを親は難くなに認めません。
静香の親はアイドルに対する理解がなく、ただの「遊び」としか考えていません。
ですので静香が本気でアイドルになりたいと夢見ている事を理解していません。
その事を静香も幼いながらもわかっています、事実父親に事務所に入る事を許してもらうお願いする覚悟を決めるのに10年もかかっています。
それでもなんとかごり押して静香は「受験が始まったら辞める」と言う条件付きで許してもらう事になります。
しかしこの条件は事実上の「絶対にアイドルになる事を認めない」事を暗に示しています。
静香が本気で夢にしていることが父親に全く伝わっていない事がよくわかりますね。当然静香はこれに納得はしていません。しかし納得するしかありません。
それでも静香はこんな形ですらチャンスと捉えて限られた時間の中でひたむきに
トップアイドルを目指す所が凄いと思います。
この辺から推察するに
静香は「子は親の期待には応えないといけない」と言う感性を持つよう育てられていた事と「トップアイドルになりたい想いがもの凄く強い」事、そしてなにより
「自分の運命を受け入れて前に進む強さがある」
事がよくわかりますね。
そんな事情で中学1年生にして本気でアイドルを目指して入った事務所のプロデューサーに「君はまだ若いんだ、焦るな」なんて言われるもんだから、静香はプロデューサーを嫌いになってしまいます。
そしてプロデューサーを嫌いになると同時に静香は「本気」である事が伝わらない事にトラウマを持ってしまいます。そのせいか「自分を子供扱いする人」や「時間を大切にしない人」に対して過剰に反応してしまう様な1面を持ちます。
しかし、こうして自分の運命を受け入れた静香は小さいころに描いていた「トップアイドルになりたい」と言う夢が「約2年の間に最短でトップアイドルとして精一杯輝く」と言う具体的な夢となりました。
少し話は脱線してこの「2年」と言う数字の根拠ですが
3年生の部活の最後の大会が大体6月ごろまでで、全国大会まで勝ち進んでいるともう少し長いくらいです。
「受験まで」と言うと長く見積もっても3年生夏休み、つまり7月くらいまででしょう。
そして静香が1年生で事務所に最初に訪れたシーンではプロデューサーは長そでで腕まくりをしていますので恐らく夏が始まる直前くらいのシーズンである6月か7月である事が予想できます。
そうすると1年生の6,7月~3年生の7月くらいまでなので約2年と推測できます。
しかも未来と出会ったのは2年生、この日は桜が咲いている描写があるので恐らく4月でしょう。
となると静香にはもう1年と3か月くらいしか時間がない事になります。
事務所に入って9ヶ月程でようやくシアターのソロライブができる様になり、しかもそのステージは大失敗。
そしてダンスもシアターの仲間に遅れを取っている自覚もある。
静香はずっと9か月間真面目に頑張って来たはずです。それはあの二階堂千鶴先輩が認めているので間違いないと思います。
しかしその結果がこれでは静香が「今のままじゃトップアイドルになれない」と思ってしまうのも当然です。そしてこの焦る気持ちが、時間が、どんどん静香を追い詰めていきます。
数字にしてみると本当に時間がない事がよくわかりますね。
話を戻します。要するに静香にはとにかく時間がない。
しかしだからこそ「アイドルになりたい」と言う漠然とした子供のころの夢が「武道館でライブをする」と言うかなり具体的で明確な夢になりました。
夢が明確になった事で決心がつき、本気で夢を叶える為に努力を全力で走り出す事ができました。しかし夢を叶える為の時間がない、それは努力を惜しまなかった本人が一番よく理解してしまっている。だからこそ焦る。
周りに合わせている余裕がどんどん無くなって行き、ひとりで走り続けようとします。
こうして静香は学校の友達や周りから少し孤立気味になっている訳ですね。
それでは情報をまとめます。
静香の過去と現状まとめ
①小さい頃からトップアイドルになるのが夢
②親はアイドルになる事に否定的
➂親の言う事には従う教育を受けて育った
④それでもアイドルになる想いが強く、反対をごり押してなんとか許しを得る
⑤しかしアイドルができるのは2年だけ(残り1年3か月)
⑥夢は明確で具体的、「武道館でライブする」
⑦9か月アイドルを続けてまだシアターソロライブ(しかも大失敗)
静香の性格まとめ
①真面目で頑張り屋
②自分の運命を受け入れて前に進む強さがある
➂子供扱いされる事にトラウマ
④時間を大切にしない人が許せない
⑤焦る気持ちが自分を追い込みがち
⑥夢の為に全力過ぎて少し孤立気味
以上が1巻2話現在での静香をとりまく環境です。
長くなりましたが、この事実がこの物語を面白くしている重要なポイントなので是非押さえておきたい。
・ゲッサンが伝えたいテーマとは?
ゲッサンのテーマを読み解く為に静香の過去や現状を踏まえた上で前回記事の終わり1巻2話から少しだけ話を進めます。
晴れて事務所に入った未来は静香と共に練習をする事になります。
アイドルとしての練習は甘くはありません、当然です。しかしそんな練習中でも未来の「なんでも楽しむ才能」もちろん健在です。
なんだかんだ言いながらも静香と楽しそうに練習します。
私はこのシーンに衝撃を受けました、静香の過去から推察するに恐らく静香が練習をこんなに笑顔で楽しんだのは初めての事だったと思います。
この描写も未来がとんでもなく凄い奴だって事と静香が徐々に変わり始めている事がわかりますね。
いやーやっぱ未来、最高だ
そしてエレナと奈緒とのダンスレッスンでは
やはり自分は周りと比べてもまだまだだと言う事を再確認。
その後千早の歌を聴いてしまい自分の弱さを突き付けられます。
そんな中未来は・・・
安定の未来、未来好きすぎる
そしてここからが重要なシーン
静香は圧倒的な実力を持つ先輩の千早に思わずアドバイスを貰おうとします。
それに対して千早の回答は・・
私はこのシーンがゲッサンのテーマを示す最重要カットだと思っています。
しかしこの時点での静香ではこの言葉の意味を理解する事はできません。
ここからが本題です
これは完全に私の個人的な解釈なのですが、ゲッサンのテーマは
「夢」と「繋がり」
だと思っています。
「夢」とは静香の夢です。そして「繋がり」とは
"静香が"、"未来と"、"夢に向かって歩んでいく"その過程で手に入れる物
そう、これは夢の為に孤立してしまった静香が、未来と出会って、繋がりを拾い集める物語だと私は解釈しました。
この辺の理由も含めて今後の記事で話を進めて行こうと思っています。
今回の記事は以上になります。
前回に比べるとかなり重めの内容になってしまいましたね。
ですがこれがゲッサンと言う物語が最高に面白い所です。
次回も記事でもゲッサンのいい所、沢山紹介するつもりですのでよろしくお願いします。
まだ1巻すら終わってない件については触れないで下さい。。。
それではまた。
次回↓