ゲッサンの良さについて紹介する3つ目の記事となりました。ぴんぷくです。
前回の記事の続きなのでまだ読んでないよって方は前回の記事を先に読んで頂ければと思います。
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前回の記事で書いたこと
・静香の過去と現状まとめ
①小さい頃からトップアイドルになるのが夢
②親はアイドルになる事に否定的
➂親の言う事には従う教育を受けて育った
④それでもアイドルになる想いが強く、反対をごり押してなんとか許しを得る
⑤しかしアイドルができるのは2年だけ(残り1年3か月)
⑥夢は明確で具体的、「武道館でライブする」
⑦9か月アイドルを続けてまだシアターソロライブ(しかも大失敗)
・静香の性格まとめ
①真面目で頑張り屋
②自分の運命を受け入れて前に進む強さがある
➂子供扱いされる事にトラウマ
④時間を大切にしない人が許せない
⑤焦る気持ちが自分を追い込みがち
⑥夢の為に全力過ぎて少し孤立気味
・ゲッサンのテーマ
「夢」と「繋がり」
これは夢の為に孤立してしまった静香が、未来と出会って、繋がりを拾い集める物語
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ざっくりこんな感じの内容で、「最上静香の過去」と「ゲッサンのテーマ」について書きました。
前回同様にストーリーを進めながら、よかった点を紹介して行こうと思います。
そして今回は私が思う「未来の最大の魅力」について紹介したいと思います。
・"翼"登場
ゲッサンのメインとなるもう一人のキャラ、「伊吹翼」がこの回から登場します。
(1巻3話)
ゲッサンは基本的に「未来」「静香」「翼」の3人が話の中心です。
これでメインとなるキャラクターは出そろいました。
翼の話も素晴らしいです、最高な所、沢山書きたいです。
しかしゲッサンは各巻の表紙が示す通りで2巻までは「未来」と「静香」の話がメインで「翼」の踏み込んだ話はもう少し先の3巻になります。
ですので翼の詳しい話は私の記事が3巻に到達した時にまとめて書こうと思っています。(いつになるんだろう・・)
と言う訳で今回は翼と言うキャラクターの人物像をメインに紹介し、そこから見る未来と静香の動向について書いていこうと思います。
・翼ってどんなキャラクター?
①まず翼がどんなキャラクターかと言う所ですが静香曰く「猫」らしいです。
翼を見ているに「マイペース」「自由気まま」「人なつっこい」と言う意味合いだと思います。この点は少し未来に似ているかもしれませんね。
②そして翼は文句なしの「天才」です。ダンスは見ただけで1日練習した静香より上手く踊れます。
加えて「入った」時の集中力が凄いです。これもステージに立つアイドルとしての才能としては最強レベルの才能と言えます。
そしてなにより、ステージを見る人を魅了する「スター性」を持っています。
まさに天賦の才能、アイドルになる為に生まれて来たんじゃないかと思うレベル。
翼は性格が自由過ぎる感じなので基本的には完全に問題児なのですが、天才故に問題行動が許されている節がありますね。
➂そして最後にそんな翼が翼足り得る最大の武器は「勘が鋭い」所だと思っています。
人懐っこくて行動はめちゃくちゃで少し未来と似ている部分もあるのですがよく見ると翼の行動は全て翼にとって理になる打算的な行動が多いです。
翼は性格上自分がやりたいように生きるタイプなので結構な無理を平気で通そうとしてきます。
しかし翼はこの無理をちゃんと通します。相手に対してどう向き合えば無理を通せるかが感覚的に見えていて、かつ自分の能力をかなり客観的に理解しています。
加えて「天賦の才能」と「スター性」を持っているのでこんなめちゃくちゃな行動が
許されている訳ですね。
少し違う言葉を使ってまとめると
よくもわるくも翼は「ずる賢い生き方」が本当に上手です、ここが翼最大の魅力だと思っています。そういう意味では静香の「猫」と言う表現はかなり的を得ているかもしれませんね。
・翼と言うキャラクターから見る未来の魅力
私は未来の魅力を「なんでも楽しむ天才」「主人公の波動」と言う様な言葉を使って紹介してきました。「やりたい事をやりたいように楽しむ所」や主人公の波動、つまり「めちゃくちゃな行動をする所」は翼とかなり似ている様に思えるのですが、行動原理や軸になっている物が全然違います。
この二人の違いに注目すると未来の、そして翼の本当の魅力が見えてきます。
①目的
翼も未来も「お気楽」と言う点は同じなのですが、二人の行動理念は全然違います。
「お気楽」は翼のモットーです。翼はお気楽に生きる事が「目的」なのです。だから翼はどんな時でもお気楽なのですが、お気楽に生きれる様にちゃんと考えて工夫しいます。
しかしそれゆえに翼は「お気楽にできない事」や「やりたくない事」からは逃げます。
しかも逃げ方が上手いです。しかもこういう「やりたくない事から逃げる事」すらも楽しんでいる節があり、まるでキャッツアイです。そういう意味ではまさに猫。
対して未来はお気楽に生きる事を「目的」としている訳ではありません。結果としてそうなっているだけです。
未来本人は翼と同じ様に好きなように生きる事を「目的」としていると思っているのかもしれませんが、そもそも未来には「やりたくない事」など存在しないので何をやっても「目的」を達成してしまいます。
故にその為の工夫も必要ありません。だから未来は絶対に逃げない。未来のこう言う所がメンタルバグモンスターたる所以ですよね。こういう所も私が未来を好きな理由の一つですね。
②バカ正直
翼の行動理念は基本的に自己中心的な考えなので、周囲に多少迷惑が掛かっても最終的に許してもらえれば気にしないし、許してもらえない範囲を熟知しているので相手のラインを超えないセンスがあります。
このシーンは翼が遅れて来てすぐに帰るのですが、これが翼のセンスです。
翼は練習よりも友達とのおしゃべりの方が楽しいので練習をさぼりました。しかも6時に見たいテレビがある為その後練習することもしないつもりでした。
ではなぜ翼は直接帰るのではなくわざわざ一回事務所に来てばればれの演技をしてから帰ったのでしょうか?
私は「静香のラインを超えない為」だと思っています。
これが翼最大の武器である「勘が鋭い所」です。
恐らく翼は友達としゃべりながら、見たいテレビの事も計算に入れて自分が一番気楽に生きられる最善のストーリーを組み立てていたのでしょう。
もし翼が事務所に寄らずにそのまま帰っていたら静香は翼の事を絶対に許さなかったでしょう。
翼はそれがわかっている上で、自分の才能と自分を客観視できる能力を完璧に使いこなして絶妙な落としどころを突いてきました。
終わってみれば翼は「友達とおしゃべり」「見たいテレビ」「静香のラインを超えない」の全てを手に入れてしまったのです。本当に恐ろしい子だ。
少し想像で物を話しすぎた様な気がするので一応根拠というか補足的なものを紹介。ゲッサンの話間に載っている翼のプロフィールを見ると。
順番が前後しますが特技から。
特技:じゃんけん
いやすごすぎるでしょ、そもそもじゃんけんって公平じゃなかったらやばいからね?
それを特技に書けるってどんな洞察力してんだよ、、
これが翼の「勘が鋭い」根拠の1つにもなっています。
趣味:計画を立てること
先ほど紹介した「静香のラインを超えずに好きなように生きる」計画を翼が立てたと言いました。少し翼らしくない様に思えますが、意外にも普段からこう言う計画は立てるタイプなのでそれほど不自然ではないと思っています。
それに対して未来はバカです、相手の言葉の意味をそのままにしか捉えられないくらいにはバカです。
当然相手の考えている事を把握するなんて芸当は未来には無理です。
それどころか自分が思った事を隠す事すらできません、全部言葉か態度に現れます。
そしてそれこそが未来の最大の魅力だと思っています。
1例を上げると未来の事を知っている人にとって未来に褒められるほど嬉しい事はないと思います。何故なら未来はお世辞なんて言えるほど頭はよくないしバカだから全部本音で喋ってしまいます。そんな未来に嘘一つない言葉で褒められたら絶対に嬉しいし誰だって心を開きますよね。
こういう力がある所が未来の最大の魅力だと思ってます。
➂心がきれい
先に言っておきますが翼の心が綺麗じゃないと言う意味ではないです。
翼は気ままに生きる為に人に迷惑をかけたりしますが絶対に超えちゃいけないラインは超えません。翼の根は実はかなり優しいです。翼は勘が鋭いからすぐ人の心が読めてしまう所もある為、普通の人にはできない気の利いた対応をサラッとできる子です。
そこは勘違いしないでほしい。
ただ未来はちょっと次元が違います。
未来は嘘がつけないバカ正直な為、油断していると言ってはいけない事を言ってしまいそうな物ですが、未来はそういう事を一度も口にしたことがありません。
他人にネガティブな感情を全く抱かないとても透き通った心を持っています。
この「馬鹿正直で嘘が付けない所」と「心がきれいな所」のコンボは凄まじいです。
かなり深い闇を抱えた静香をたった数日でほとんど親友なんじゃないかと思えるくらい心を開いてしまったのですから。
以上の話を前提に少しストーリーを進めます。
・"翼"登場による静香の未来に対する気持ちの変化
初ステージだと思っている未来、所が、、、
未来はまだまだ新人、当然まだステージには立たせてもらえません。
未来はなんでも楽しむ事ができる才能があるのですが、嫌な事があると普通に落ち込んだりする普通の女の子なんですよね。ちょっと意外に思うかもしれませんが逆にこう言う所が未来がただ適当に理由をつけて楽しんでいる訳ではない事を示していると思っています。
そしてその後翼が登場し静香を納得させ、静香は練習で残ります。
その後残って練習する静香に、未来は特に理由もなく付き合います。静香は眠そうな未来を心配して先に帰るように促しますが・・・
これです。
未来は嘘が付けない、そんな未来にこんな嬉しそうこんな事言われたら嬉しいですよね。そして静香のこの反応、静香はこの時既に未来の事をかなりわかってきています。静香の中での未来はただの友達ではなくなってきているのです。
そして、、
このシーンです。いや最高でしょ、、、、
孤独の道を歩んできた静香がこんなに油断する事は相当珍しいと思います。それも出会って数日の未来に。
こう言う所がやっぱ未来ってすごいよなーと思います。
そしてその後の帰り道
静香が完全に静香らしさを保てなくなってます。慣れない事をして恥ずかしさを隠しきれていませんね。可愛い
それでも静香がこう言うコミュニケーションの手段を取ろうとしたのは、こんなに心を許した未来に自分の「夢」を知って欲しかったから。
静香は学校の友達にアイドルである事も言えてません当然夢の事も言えてないので静香は結構一人で溜め込んでます。
だから未来に聞いて欲しかったのでしょう、「人に話すとスッキリする」なんて言いまずがまさにそんな思いが静かの中で芽生えたのでしょう。
つい勢いで自分の決意を話してしまいました。
この時既に静香の中で未来はただの友達ではない特別な存在になっている事は間違いありません。
静香は強くあろうとするが故に自分の弱い部分を晒け出す事を怖がっている節があります。だから友達にも自分が強くなったと納得するまで話さないと言う。
こう言う所もたった数日で静香にと未来は本当に特別な存在になったんだなぁと感じさせますね。
私はこの静香の心の変化は"翼"の登場も関係していると考えています。
静香は「逃げるのが上手い翼」を目の当たりにしたことで、「絶対に逃げない未来」が際立ちそれを認識したのだと思います。
この二人を見て静香は未来に夢の話をしていないことが、なんとなく逃げている様な気がしてしまったのでしょう。
この道は静香が未来を初めて「未来」と読んだ帰り道、この道を通る時が静香と未来の二人の関係が進んだ時を示す帰り道なんじゃないかと勝手に思ってます。
今回の記事は以上になります。
翼の魅力、そして未来の魅力が少しでも伝わってくれたら嬉しいです。
そして「翼」と「未来」から見る「静香」の変化からも目が離せません。この時点でも静香はまだまだ心に闇を抱えています、「時間の事」までは未来に話せていませんからね。
次回はいよいよ1巻が終わります!(大丈夫かこの記事)
またゲッサンのいい所、沢山紹介できたらと思っていますのでよろしくお願いします。
今回の記事も最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた。
次回↓